2021年9月24日更新 Vol.198

いくつ知ってる?地球にやさしい
環境への取り組み18の「R」

  • リサイクル・その他


2018年のOECD 加盟国に関する各種主要統計データ によると、日本のごみ排出量は世界4位で、焼却量は1位。年間でおおよそ4,000万トンものごみを焼却しています。 環境省を含む8省庁は毎年10月を「リデュース・リユース・リサイクル推進月間」と定め普及のための啓発活動を実施してきました。ごみを減らし再利用できる資源をリサイクルする社会をめざします。
「Reduce(リデュース)」はごみを減らす、「Reuse(リユース)」は製品を繰り返し使う、「Recycle(リサイクル)」は再生資源の利用。この3つの頭文字を取った「3R 」という言葉はおなじみですね。 最近では3R にレジ袋やチラシなど、ごみになるものを受け取らない「Refuse(リフューズ)」と、壊れたものを修理して使う「Repair(リペア)」の2つを加えた「5R」が多くの自治体などで採り入れられています。
この5つの取り組みは
①「Refuse」(ことわる)
②「Reduce」(へらす)
③「Reuse」(まだ使う)
④「Repair」(なおす)
⑤「Recycle」(また使う)
の順に行われることで、循環していきます。

5Rの次世代教育活動

5Rは学校教育の一環としても導入されています。たとえばUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と、とあるファストファッション企業が運営する小・中・高校生対象の参加型学習プログラム。 2013年に活動を開始し、2020年現在、315校・約30,000人もの児童・生徒がこのプログラムに参加しています。
① 企業の社員による「リサイクルの意義について」の出張授業
② 児童・生徒が主体となって、校内や地域で着なくなった子ども服を回収
③ 指定の倉庫に服を発送し、必要とする子どもたちに送付
④ 協力してくれた校内や地域への成果報告
上記の流れで行われるこの活動は、ものの大切さや「自分が誰かのために役立っている」という気づきを得る貴重な体験になっています。

環境への取り組みは18Rへ

3Rから始まった取り組みは、今や18Rにまで広がっています。 ここで6番目から18番目まで一気にご紹介します!
⑥ Reform(リフォーム=改良する):着なくなった洋服などを作り直す。
⑦ Rebuy(リバイ=再購入する):リサイクルされたものやリユース品を積極的に購入または利用する。
⑧ Return・Returnable (リターン・リターナブル=戻す):空き瓶や、使わなくなったスマホなどを購入先に返す。
⑨ Refine(リファイン=分別する):ごみは分別して捨てる。
⑩ Regeneration(リジェネレイション=再生品): 再生品の使用を心がける(再生紙など)。
⑪ Rethink (リシンク=再考する): 自分にとって本当に必要か考える。
⑫ Rental(レンタル=借りる):カーシェアリングなど、必要なものを所有せずに借りる。
⑬ Right Disposal (ライト・ディスポーザル=正しく捨てる):ルールに合わせてごみを捨てる。
⑭ Remix(リミックス=再編集): 製品を作るときに再利用できるものと組み合わせる。
⑮ Reconvert to Energy (リコンバート・トゥ・エナジー=エネルギーに再変換する):ごみ処理の熱をエネルギーにする(温水プール)など。
⑯ Recreate(リクリエイト=楽しむ): 自然を守りながら楽しむ。
⑰ React (リアクト=響き合う): 自然のなかで楽しめるよう行動する。
⑱ Restore(リストア=復元する):壊れた自然を復元させる活動をする(植樹・植林やごみ拾い)。

皆さんは、いくつご存じでしたか。また、取り組めているものはあったでしょうか。これらの知識や行動がどれくらい環境を助けているかを考え、今後のエコ活動の参考にしてください。

小さな意識の変化で、地球にやさしく

日常生活のちょっとした心がけで、環境のためにできることはたくさんあります。 店頭で商品を手に取ったときや、ネットショッピングで「購入」ボタンを押す前に再考する(⑪ Rethink)。「本当に必要なものか」を考えることで、余計なものを減らすことができ、ものを大事に使い切る心を養います。 出掛けるついでにリユースショップをのぞいてみるのもよいでしょう。自然環境の保護に取り組むボランティア活動もあります。18Rのなかで興味がもてるものがあれば、これを機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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