2021年11月15日更新 Vol.203

冬のウイルス対策に
『湿度』との上手な付き合い方を知る

  • 電気


日に日に寒さの増すこの季節、湿度の低下による喉の痛みや肌の乾燥といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
また冬は気温が高めでも湿度が低いと体感温度は寒いと感じてしまいます。どんなに暖房で部屋を暖かくしても、湿度をともなわないことには電気代のムダにつながるのです。

今回は、冬に気を付けたい『湿度』のあれこれをご紹介します。

加湿効果を高めるポイントはこれ!

室内の適正湿度は40~60%といわれています。しかし暖房を使用するとあっという間に湿度が下がってしまいますね。加湿器(電気)を使わずに湿度を上げる方法として、洗濯物の室内干しや濡れタオルなど手軽な方法がいくつかありますが、その効果をさらに高めるポイントをご紹介します。

① 室内干し&サーキュレーター
室内干しした洗濯物にサーキュレーターなどで風を当てましょう。空気を回すことで水蒸気が部屋中に行き渡り、さらに洗濯物も速く乾くので一石二鳥です!

② 濡れタオル&バケツに水
濡れタオルを吊るす方法もお手軽ですが、もともとの水分量が少ない点がデメリットです。そこで、吊るしたタオルの端を水の入ったバケツに浸るよう設置しましょう。長時間効果が続きます。

③ 合わせ技で効果を高める
上記のほかにも☆コップに水を張って置く。☆床を水拭きする。なども手軽に加湿できる工夫です。ただし一つひとつの効果はそれほど大きくありません。これらの方法を組み合わせて行うことで効果が高まります。

体のトラブルにつながる湿度低下

適度な湿度を保つことは、健康管理にもつながります。
冬はインフルエンザなどの風邪ウイルスに気を付けなければいけない季節ですが、今年は加えて新型コロナウイルスも心配ですね。ウイルスは種類にもよりますが、一般的に15℃以下の低い気温や、40%以下の湿度になると、空中に浮遊しやすく生存期間が長くなるといわれています。また湿度が低下すると人の体も肌や粘膜を覆っているバリア機能が弱くなり、ウイルスが体内に入りやすくなってしまいます。 ウイルスだけでなく肌の乾燥によるかゆみや肌荒れ、ドライアイによる目の疲れなどにも気を付けたいものです。

布団の湿度を抑える

続いては睡眠時に気を付けたいこと。冬は暖房をつけたまま寝てしまうと、湿度が一気に下がり喉の乾燥が気になりますね。毎日のこととなると電気代も気になるところです。
そこで注目したいのが「寝具のなかの湿度」。人は寝ている間に一日2Lの汗をかくといわれますが、そのほとんどが布団に吸収されます。寝具をそのままにしておくと、布団が本来もっている保温性やふわふわの触りごこちを損なってしまいます。
つまり室内の湿度は下げずに「寝具の湿度を下げる」ことが大切。特に敷布団は多くの水分を吸収するので、こまめに干して湿気を取りましょう。素材によって異なりますが、綿素材は湿気がたまりやすいので、干す頻度を増やし、時間も長めに。干せない場合は立て掛けて風通しをよくするだけでも違います。布団が温かくなることで暖房をつける時間の短縮にもつながりますね。

冬場に気を付けたい湿度について見てきましたが、最後にもうひとつ。湿度の上がりすぎにも注意が必要です。室内の適正湿度は40~60%とお伝えしましたが、それ以上になるとカビやダニの発生につながりますし、集中力の低下など体のトラブルも出てきます。
湿度が上がったときは、窓を少しだけ開けて短時間(5~10分ほど)の換気をしましょう。温まった部屋の温度を下げることなく湿度を調整できます。
何事もバランスが大切。省エネで健康的な生活を心がけたいですね 。

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