技の継承で生産体制に大きな変化
省エネと働き方改革を両立

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省エネ経済効果・費用

お手軽度 星1個(星3個が最もお手軽)

電力ピーク

24%削減
2016年(2015年比)

電気使用量

13%削減
2016年(2012年比)

省エネ施策

  • 電気炉の立ち上げをずらす
  • ベテランから若手スタッフに技術指導し、作業を分散化

省エネの背景

1952年創業の老舗企業

今回の出演企業は神奈川県横浜市にある富士興業株式会社。主に工業用配管固定用シール材のテフロン加工やテフロンパイプの製造を行っています。

テフロンはフライパンなどに使われていますが、もとは粉末状の原料です。それをパイプ状に押し固めた後、電気炉で焼き上げて製品にしています。

省エネ施策

1 電力ピークの原因は電気炉


電気炉は370℃まで熱するため、たくさんの電気を使います。さらにシール材にテフロンを加工するときにも熱をかけるため、この作業と電気炉の使用が重なると電力ピークになってしまうことがわかりました。

電気料金削減のカギ!「電力ピーク」とは?


電力ピークとは一日のうちで最も電力使用量の高い30分間の値。電気を多く使う店舗などの企業(高圧契約の場合)では、この値で1年間の電気代のもとになる基本料金が決まります。

2 スケジュール調整できない訳

電力ピークを抑えるため電気を使うタイミングをずらそうと考えた達人。現場で働くスタッフと相談し、電気炉の立ち上げをずらすことはできたのですが…

熟練した技術が必要なシール材の加工は作業できる人材も限られているためスケジュール調整が困難でした。

3 ベテランから若手への技術継承


そこで達人は、若手スタッフを中心にシール材の加工技術の習得を勧めました。ベテランから若手への技術指導により作業を任せられるスタッフが増加。スケジュール調整が容易になり、電力ピークを抑えられるようになりました。

まとめ

作業の効率化と生産性の向上で残業が減少

もとはスケジュール調整を目的として始めた取り組みでしたが、他の技術にも指導が広まり偏りがちだった人員の配置が分散できるように。また、作業状況をスタッフ間で共有するなど、会社全体でスケジュール管理への意識が向上。省エネと働き方の改善に成功しました。

企業プロフィール

会社名
富士興業株式会社
地域
神奈川県横浜市
業種
製造業

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